ここに展示されているヴォストークは、実際に飛行し、宇宙から帰還した本物の機体です。宇宙船の表面には、大気圏への再突入の際の圧縮熱によって焼け焦げた跡が残っています。
帰還の際、宇宙船は海に着水させるのが安全とされていましたが、ソビエトの周辺は氷の海であるため、陸に落とす方法がとられました。アメリカのマーキュリーと比べても、かなり頑丈な材質で作られていることが分かります。それでも、着陸時の衝撃に宇宙飛
行士が耐えられないため、高度6,000mでカプセルから飛行士が飛び出して、パラシュートで地上に帰還する方法をとっていました。宇宙船の表面には、地表に激突した際の傷跡やひび割れが残っています。